「静岡は食べ物が美味しいんだよねぇ」
静岡の人は、みーんな、口を揃えて、そして誇らしげにこう言います。
そうなのです。温暖な気候、富士山や南アルプスを擁する、変化に富んだ自然環境、そして、富士山の南側に広がる駿河湾は多くの漁港を抱えています。その駿河湾はもっとも深い地点で水深2500メートル! 日本一深い湾で、湾内には約1000種の魚介類が生息していると言われています。
ところで、江戸前ならぬ「しずまえ」という言葉をご存じですか。
「しずまえ」とは、静岡市の前浜(駿河区石部~清水区蒲原)の沿岸のこと。ここで獲れるおいしい⿂介類は、「しずまえ鮮⿂」と呼ばれているんですよ。「しずまえ」では、みんな大好きな、しらすや桜えびのほか、真鯛やさば、あじ、かます、太刀魚などたくさんの美味しい魚が獲れます。アワビやサザエなどの貝類も充実しています。桜えびに至っては、日本で唯一、駿河湾のみで漁獲されます。それも年に2回、春漁(3月中旬~6月初旬)と秋漁(10月下旬~12月下旬)の時期だけ! 桜えびは静岡が誇る海の宝物なのです。
静岡の人たちは魚介類がだーい好き。なかでもマグロには目がありません。例えば、総省統計局「家計調査」によると、静岡市民1世帯あたりのマグロの年間支出額は日本一。購入数量も日本一です。
実は、清水港は冷凍マグロの水揚げの一大拠点なのです。 また、静岡は日本随一の「缶詰王国」だったりもするのです。なかでもマグロの缶詰は、国内シェア98%(令和2年「缶詰時報」公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会)と他の追随を許しません。まさにトップofトップなのです。ほんとうに「マグロ愛」を感じますよね!
2021年7月には、清水区にある商業施設エスパルスドリームプラザ内に、「清水かんづめ市場」がリニューアルオープン! ツナ缶50種類をはじめ、計120種類以上の缶詰がどーんと並んでいて、缶詰の魅力を再発見できること請け合いです。まだ見たことのない、レアな缶詰が、あなたを待っているかもしれませんよ。
そういった感じで、静岡と海産物をテーマにしたトピックスには事欠きませんが、まだまだお伝えしないといけないことはたくさんあります。
住んでいるとなかなかわからないかもしれませんが、都会から来た人に、「水道の蛇口からの水をそのまま飲んでもおいしいんだよ!」と伝えると、きっと驚かれるはずです。
南アルプスなどの水源に恵まれ、地下水の豊富な静岡は、水道水すらも「おいしい」のです。
静岡には、ほかにもたくさんの食にまつわる「日本一」があります。
産出額で日本一を誇るのは、お茶とわさび(平成30年生産農業所得統計/農林水産省)。農林水産省が2022年2月に発表した、日本における2021年産の緑茶(仕上げ加工前の荒茶)の生産量は78,100トンで、うち静岡県産は29,700トン。文句なしの日本一です。また、静岡県はわさび栽培の発祥地でもあります。水わさび栽培は、約400年前、慶長年間(1596~1615年)に安倍郡大河内村有東木(現在の静岡市葵区有東木)で始まったとされています。当時、駿府城で晩年を過ごしていた徳川家康は、献上されたわさびをとても気に入り、同地区からわさびを持ち出すことを禁じたという伝承も残っています。ちなみに、わさびの葉のかたちが、徳川家の家紋である葵の紋に似ていることからも珍重されたという説もあるそうです!
静岡は、みかんの産地としても全国にその名を轟かせています。温暖な気候を生かして、県内各地で栽培されています。静岡の多くの家庭では、みかんは「箱買い」。お気に入りの品種に狙いを定めて購入する人も少なくありません。みかんのシーズンには、ぜひスーパーをのぞいてみてください。百花繚乱、みかんをはじめとする色とりどりの柑橘類があなたに食べてもらうのを待っていますよ!
なお、総省統計局「家計調査」によると静岡市はみかんの購入数量第2位に堂々ランクインしています。「みかん愛」も、静岡の誇りなのです。
どうでしょうか?
おいしそうなものだらけでしょう?
静岡に住めば、毎日、頬が落ちまくりです。