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目指せ?!富士山超えの「人のよさ」!

静岡市にある三保の松原や日本平から見る富士山は絶景。新幹線からも良く見えますよね。浮世絵にもなっているくらいですから、昔から人々の目を楽しませてきてくれたのでしょう。

静岡にUターンやIターンで移住してきた人たちが「静岡のよさ」として声を揃えて言うのは、「静岡の人のあったかい」。

「あれ、富士山なのでは(笑)」と、ついついツッコミたくなりますが・・・、静岡に住む人にとっては、富士山は日常風景なんです。

「のんびり」「おおらか」「穏やか」といったイメージのある静岡の「人の良さ」。本当にいい人が多いんです(笑)。それは気候風土や歴史によるところが大きいのではないか、と言われています。

太平洋に面する静岡市は本州の中でも非常に温暖な地域。年によって変わりますが、2020年の静岡の年間日照時間は全国3位(気象庁)。また、那覇市と並んで雪が降らない地域であります。

山と海に囲まれた静岡は、食材にも恵まれ、駿河湾の美味しい海産物をはじめ、お茶やミカン、わさびなどの農産物も有名です。

そのおかげで食生活が充実しているのか、健康寿命も全国トップクラス(「ふじのくに健康増進計画」のデータより)。
観光資源も恵まれています。日本三景の三保の松原や日本平、登呂遺跡などがあり、少し足をのばせば、リゾート地として有名な伊豆、熱海の温泉地、富士サファリパークなど、その他にも見どころがたくさんあります。ちなみに、静岡県内の旅館の数は全国で一番多いそうです(注1)。

山もあって、海もあって、暖かくて、温泉もあって、美味しいものも食べられる。そして、人がいい。暮らしの充実みたいなものが人柄に表れているようで・・・、素敵じゃないですか?

静岡県全体で見れば、人柄はのんびり、穏やかといった感じですが、実は一口に静岡県といっても東西に広く、江戸時代まで遠州(浜松)・駿河(静岡)・伊豆の3つの国に分かれていたこともあって、微妙な違いもあります。

どちらかというと、東側の伊豆に住む人たちは、温暖な気候のおかげかおっとり。それにくらべると、西側の遠州の人々は行動的で新しいもの好き。遠州地域に古くから伝わる「やらまいか」という言葉の通り、「やってみよう」「やろうじゃないか」「あれこれ悩むより、まず行動!」というチャレンジ精神で、世界的企業や多くの起業家を輩出しています。

さて、静岡にあたる駿河といえば、言わずとしれた徳川家康公のお膝元。家康公は、「江戸と京都の中間に位置し、山・川・海の幸がいくらでも手に入る。駿府城に加えて新たに大寺院を建てれば、いずれは京都・大坂をも超える大都市に成長する事だろう(静岡市HPより)」と、静岡の豊かさをその頃からわかっていたわけですね。

「鳴かぬなら鳴くまで待とう不如帰(ホトトギス)」と詠うほど、慎重で忍耐強かったといわれる家康公や、東海道、交通の要衝となる宿場がいくつもあった影響もあって、様々な人々や文化を受け入れてきた静岡。その懐の深さや穏やかな人柄の由縁は、そういった歴史の中にあるのではないでしょうか。

ところで、静岡は、産業構造や地勢・風土が全国の平均に似通っていることから、「日本の縮図」ともいわれ、サンプルをとるのにとても適した地域と言われています。そのため、様々な業界の新商品のテストマーケティングがよく行われます。コンビニで新商品のテスト販売が行わていたり、ファミレスで全国に先駆けて新メニューが展開されていたりします。タイミングよく、静岡に出かけることがあれば、新しい商品にいち早く出会えるかも?

コロナ禍によって、リモートワークが当たり前となった今、会社からの通勤時間で住む場所を決める必要もなくなりつつあります。進学や就職を機に都心へと出た人も、より快適な暮らしを求めて首都圏以外に移住を考える人も増えているようです。特に、子どもがいる家庭では、自然豊かなのびのびとした環境の中で育てたいと考える人も多いでしょう。

不動産サイトの賃貸物件の静岡の平均相場をみても、同じ広さなら賃料はだいたい東京の1/3~1/2くらい。東京へのアクセスは、新幹線ならおよそ1時間程度と、首都圏郊外に住むのと時間的にはそう変わりません。 そして、もし住むならやはり一緒に暮らしていく周囲の人々との関係はとても大切。自然環境と利便性のバランスがほどよく、人のよさという点でも、静岡市は魅力的です。これからは、日本一の「富士山」。じゃなくて日本一の「人のよさ」推しでいきます!