「サッカー王国」といえば、やはり静岡ですよね。え、ピンと来ませんか?
1980年から90年にかけて静岡は名実ともに「サッカー王国」だったのです。当時、全国高校サッカー選手権で、静岡の高校は圧倒的な強さを誇っていました。80年代の10年間で、4回の優勝と3回の準優勝を達成。これを「サッカー王国」と言わず、何をサッカー王国というのでしょうか!。
そして、当然ながら有名選手も多数輩出しています。三浦知良、中山雅史、武田修宏、長谷川健太、名波浩、川口能活、長谷部誠、小野伸二、高原直泰、内田篤人など挙げればきりがなく、みーんな静岡県出身。1998年のフランスワールドカップなんて、22人のうち、9人が静岡の高校出身者だったのです。これって、なかなかすごくないですか。
また、サッカー漫画の金字塔である「キャプテン翼」で、主人公の翼くんが所属するのは、静岡のチームでした。
近年でも、2020年に行われた第98回全国高校サッカー選手権では、静岡学園が24年ぶりに選手権で優勝を果たしました。
さて、静岡とサッカーについて話をするなら、清水エスパルスの存在を無視するわけにはいきません。
日本初のプロサッカーリーグであるJリーグが創設されたのは1993年のこと。その構想が始まった当初から、清水市(現静岡市清水区)にプロチームを作ろうという動きがあり、多くの人たちが力を尽くした結果、1991年2月4日、当時、清水市内で活動していたクラブチーム「清水FC」はJリーグへの加盟を承認され、「清水エスパルス」が誕生しました。「清水エスパルス」というチーム名は、サッカー・清水・静岡の頭文字をとった「エス(S)」と、英語で心臓の鼓動を意味する「パルス(PULSE)」が由来です。Jリーグ発足時に所属した10クラブ(オリジナル10)のなかで、主たるスポンサー企業を持たない、いわゆる「市民球団」は、清水エスパルスだけでした。
2022年は、クラブ創設30周年という記念すべき年にあたります。30年の間にはたくさんのドラマがありました。1999年のステージ優勝、2001年の天皇杯優勝……。清水エスパルスは、Jリーグ元年からの30年という時間を、ずっと静岡の人たちと共に歩んできたのです。
そもそもなぜ静岡ではサッカーが盛んなのでしょう? 静岡のサッカー史は、今から100年以上前──、1919年、静岡師範学校(現静岡大学教育学部)に蹴球部を創部したことが起源だと言われています。同部出身の小花不二夫氏は、その後、「清水に、日本一の少年団チームを作る」という目標を掲げ、著名な指導者を招くなど、サッカーの普及に尽力します。1967年には清水市内で日本初の小学生リーグがスタート。また、その年、東海4県のサッカー大会に出場するため、清水市内の子どもを集めた選抜チームが結成されます。これが「清水エスパルス」の前身である「清水FC」の起源となります。
ところで、清水区江尻町の魚町稲荷神社の境内には、巨大なサッカーボールの石碑「日本少年サッカー発祥の碑」があり、シーズンが始まる前に、清水エスパルスの選手が必勝祈願に訪れることでも知られています。
加えて、清水区港町には、「エスパルス通り」という道路もあります。全長240mの道の両脇にはサッカーボールのモニュメントやフラッグが掲げられ、歩道には、長谷川健太、澤登正朗、アレックス、三浦泰年ら、かつてエスパルスで活躍した選手や監督の実物大の足形(キーパーは手形)とサイン入りの銅板がはめ込まれています。そして、通りの中央にある「S-PULSE STORE」前では、エスパルスのマスコットであるパルちゃんの像がお出迎えしてくれます。こちらのパルちゃんは、2021年6月にリニューアル。今ならぴっかぴかのパルちゃんと記念撮影ができます。
ちなみに静岡は、サッカーだけじゃありません。サッカー以外のスポーツも気軽に楽しめる環境が整っています。2017年には、JR東静岡駅北口に、”スポーツとアート”をテーマにした、「東静岡アート&スポーツ/ヒロバ」が誕生しています。24,000㎡の敷地内では、スケートボードやBMX、インラインスケートなどが楽しめます。三保の松原には、SUPやウィンドサーフィンを楽しむために、県外からも多くの人が訪れます。JR静岡駅北側の駿府城公園を囲む内堀沿いランニングコースが整備されており、ランナーをサポートする施設「駿府城ラン・アンド・リフレッシュステーション」も整備されています。。
身近にスポーツを楽しむことができる環境が整う静岡。
静岡に住んでスポーツを楽しんでみませんか?