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図書館、美術館、博物館、動物園などの文化施設の宝庫!

知るは楽しい。静岡市ならではの文化施設、百花繚乱です。

静岡市に住んだらどんなことをして過ごせばいいの? 面白いところ、あるのかな──? そんな不安を持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ご心配には及びません。静岡市は、図書館、美術館、博物館、動物園などの文化施設の宝庫! 伝統工芸などが体験できる施設も充実しています。そんなわけで、生活に寄り添い、遊び心や知的好奇心をくすぐる文化・エンターテインメント施設のなかから、静岡市ならではの、また、今注目の場所をピックアップしてみました。

東海道五十三次でも有名な宿場町・丸子宿の「工房 匠宿」は、今川・徳川時代から受け継がれた静岡の伝統産業から「創る・遊ぶ・学ぶ・触れる・観る・味わう」ことができる、国内最大級の体験型施設です。駿河竹千筋細工やお茶染めなど、静岡の伝統工芸が楽しく体験できます。モノを創り出すという喜びを通じて、自分の新たな才能を発見できるかもしれませんよ。

静岡市には、”日本でここだけ!”の博物館もあります。東海大学海洋科学博物館「海のはくぶつかん」は、海の科学をテーマにした、日本でただひとつの博物館。ここは、海の科学をわかりやすく説明し、海のことを知ってもらうための博物館で、教育・研究施設としての機能のほか、そこで得られた海洋環境や海洋資源などの研究結果を展示していて、水族館と科学博物館の要素を併せ持っています。世界につながる海の自然や資源、海の調査や研究など、今まで以上に興味がわいてくるはず! 地元の人たちからは、『三保の水族館』の愛称で親しまれています。隣接する東海大学自然史博物館「恐竜のはくぶつかん」には大迫力の大型恐竜の全身骨格が展示されていてこちらも必見です。

松坂屋静岡店本館7階に、都市型水族館「スマートアクアリウム静岡」がオープンするのはこの春、最大のトピックスのひとつ。買い物の前後などに、気軽に訪れることができる水族館って、なかなか貴重なのでは? 44基の水槽にチンアナゴやハリセンボン、クマノミなど約100種類、合計約2200点の生き物が展示される同水族館は、2022年4月27日にオープン予定です。

水族館ときたらお次は動物園、というわけではないのですが、日本平の麓に位置する「日本平動物園」に触れないわけにはいきません。開園は1969年。現在は、約160種700点の動物を飼育しています。子どもの頃、足を運んだことを懐かしく思い返す、静岡県出身者も多いのではないでしょうか。2013年の大規模リニューアルでは、ホッキョクグマをはじめとした猛獣たちを様々な角度から観察できる『猛獣館299』や、小動物とのふれあいができる全天候型の『ふれあい動物園』、国内最大級のフライングケージ『フライングメガドーム』など、何度来ても新しい発見ができる魅力的な施設が新設されました。
そして、こちらの動物園、「レッサーパンダの聖地」とも言われているんですよ! 世界で飼育されているレッサーパンダは2亜種(ネパール/シセン)あり、シセンレッサーパンダについては世界の飼育頭数のうち約7割が日本で飼育されています。その日本における、レッサーパンダの種別計画管理を担っているのが、「日本平動物園」なんです。心がささくれだった時は、ぜひキュートなレッサーパンダに、癒されちゃってください。毎月第3土曜日には、マスコットキャラクター「レッパーくん」もお出迎えしてくれますよ。

JR静岡駅北口の「葵タワー」3階に、2010年に開館した「静岡市美術館」では、静岡市の芸術文化の拠点施設として、静岡ならではの文化や歴史を大切にしながら、さまざまなジャンルの展覧会を開催しています。また、静岡は染めの文化が根付く地。「静岡市立芹沢銈介美術館」では、静岡市生まれの染色家で人間国宝の芹沢銈介が寄贈した作品と世界から収集した工芸品が楽しめます。「石水館」とも呼ばれる本館の建物は、建築家・白井晟一(せいいち)の晩年の傑作のひとつでもあります。
清水港にある複合商業施設「エスパルスドリームプラザ」には、体験型参加型ミュージアム「ちびまるこちゃんランド」が併設されています。

こちらで紹介したのはほんの一部。静岡市には魅力的な文化施設がまだまだたくさんあります。そう簡単に制覇するのは難しいでしょう。時間をかけて、ぜひお気に入りの施設を探して出してみてください。

 最後に、2023年1月のオープンを目指し、現在、建設中の「静岡市歴史博物館」についてもご紹介させてください。こちら、設計を手がけるのは、「金沢21世紀美術館」や「ルーブル美術館ランス別館」などを手掛けた建築家集団「SANAA(サナア)」。建築ファンからも熱い注目を浴びています。
駿府城公園(静岡市葵区)近くの旧青葉小学校跡地に着工中の同博物館では、静岡の礎を築いた今川氏の歴史や、今川氏のもと、静岡で人生の3分の1を過ごした徳川家康の生涯にふれる展示、さらには、駿府城の歴史資料や近現代の東海道の歴史にも触れる資料の展示を行うことが発表されています。建設予定地で2019年に発掘された、戦国時代末期の道と石垣などの遺構は、掘り出された状態のまま公開するそうですよ。こちらも楽しみです!


静岡市が同市の魅力を客観的に把握する目的で、毎年、東京都民約1,000人を対象に 行っているイメージ調査では、「徳川家康が静岡市ゆかりの武将であることを知らない」の回答が66%を占めたそうです……。「静岡市歴史博物館」の開業は、博物館のオープンと時を同じくして放送がスタートするNHK大河ドラマ「どうする家康」とともに、静岡市と家康の濃密な関係を日本全国に知らしめてくれることでしょう。